
自民党総裁選で3選を果たした安倍首相。視線の先にあるのは改憲だ(撮影:尾形文繁)
自民党総裁選挙で石破茂元幹事長との一騎打ちを制して3選を遂げた安倍晋三首相が3期目に踏み出した。自民党則では任期は連続3期9年までで、2021年9月まで、在任が可能だ。
今年9月末、首相在任日数は第1次内閣との通算で2470日を超えた。このまま続投すれば、任期中の19年8月に佐藤栄作元首相を抜いて戦後第1位になる。11月には戦前の桂太郎元首相を超えて史上最長に躍り出る。さらに東京五輪閉幕後の20年9月まで続投を果たせば、佐藤元首相が保持する7年8カ月の連続在任(最長不倒)の記録も塗り替える。
これですべての首相在任記録更新を達成する。最長首相として歴史に名前を刻むことになる。
桂、佐藤の両氏とも山口県出身の同郷首相だ。ここまで来れば、少なくとも20年9月まで在任を、と安倍首相が強く意識し始めたとしても不思議ではない。
といっても、それは首相個人の事情である。国民の関心は在任新記録樹立ではなく、総裁3期目を手にした安倍政権の挑戦目標、そのシナリオ、工程表、達成の可否などにある。それは首相も十分、承知しているはずだ。
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