札幌市内はホテル再開発ラッシュだ。街を歩くと、至る所で建設のつち音が鳴り響く。
過ごしやすい夏、そして雪まつりが開催される2月上旬。この二つの時期に全国から多くの観光客が押し寄せる。最近ではインバウンドも加わり、最需要期のホテル不足に拍車がかかった。
市はMICE(国際会議)の開催増を狙い2025年度に大型の会議場を整備するほか、26年または30年の冬季五輪の招致に意欲を示す。さらに、30年度には北海道新幹線札幌開業が控える。将来にわたり札幌への訪問客増が期待できる安心感もホテル建設が増える理由の一つだ。
「以前なら高層マンションが建つような場所にも、最近はホテルが建てられるケースが多い」と日本不動産研究所の遠藤公正・北海道支社長が言う。三井不動産の事例がまさにそうだ。同社のグループ会社が運営する「三井ガーデンホテル札幌」の隣の敷地はもともとマンション用地として同社の別のグループ会社が取得したが、旺盛なホテル需要を受けて、ホテルに切り替えた。
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