いつの間にかゲーム屋、それもなんか面白い--南場智子 ディー・エヌ・エー社長[上]

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 12年前、3人で始めたディー・エヌ・エーは、現在870人。ネットオークション「ビッダーズ」から出発し、携帯電話向けオークション「モバオク」、ゲーム中心のソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS、ユーザー同士の交流サイト)「モバゲータウン(モバゲー)」を展開。そして会員数2200万人突破の起爆剤となったのが、『怪盗ロワイヤル』などのソーシャルゲーム(交流機能を持つゲーム)である。

2~3年ごとに会社の顔を目まぐるしく変えながら、11年3月期は予想売上高1130億円、経常利益520億円(ともに前期比倍増)と、今や堂々たる高収益企業だ。

南場にすれば、現在の収益は通過点でしかない。10年10月、米国のスマートフォン向けゲーム開発・サイト運営会社エヌジーモコを買収した。買収金額342億円。次の主戦場、スマートフォン向けゲーム市場での覇権確立のための布石である。

ディー・エヌ・エーの株式時価総額は4500億円。在京テレビ局などとうに抜き去り、「いずれ4兆円の会社になる」と、はるか彼方を見つめる南場。その原点は創業期の「七転八倒」の大失敗であり、それを乗り越えた「人の成長」だ。だから、人の採用は真剣勝負なのである。

就職説明会に来た学生は、南場の鋭利な目、その疾走感に頭の中をかき回されたはずだ。会場を出る時にはおそらく全員が、挑戦すべきか退散すべきか、態度を決めている。それこそ南場の望むところだ。

組織の強さは人の強さ。学生と真っすぐ向き合うその目に、南場智子という人の今が凝縮されている。

厳しい父との葛藤 和解までの長い時間

会社を背負う者の使命というよりは、純粋に自身の奥底からあふれ出すような、壁を突破していくこと自体が面白くてたまらないというような、南場のエネルギー。それを培養したのは、窮屈な子供時代だった。

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