有料会員限定

行動経済学がわかる必読4冊 超要約 本誌厳選

✎ 1 ✎ 2 ✎ 3 ✎ 4 ✎ 最新
拡大
縮小

行動経済学を理解するために最適な4冊。情報工場の協力を得て、その超要約を掲載。

特集「人生に差がつく経済学」の他の記事を読む

行動経済学は華々しくデビューしたわけではない。学界では「正統ではない」として当初は批判、ときに非難までされていたのだ。それが今では世界の有力大学で研究され、研究者が公共政策の立案に携わるまでになった。

本書はそんな行動経済学の、いわば「逆襲」の軌跡を振り返る。そしてその中で、従来の主流派経済学との違いや、なぜ現代社会に役立つのかなどを明らかにしている。著者は行動経済学のパイオニアの一人で2017年のノーベル経済学賞受賞者、リチャード・セイラー氏だ。

心理のバイアスも重視

伝統的な経済理論はいずれも「人は合理的な行動をする」ことを前提に組み立てられている(合理的選択モデル)。しかし、現実の世界において、人間は必ずしもつねに合理的に行動しているわけではない。

著者が大学院在学中に作成した「身近な不合理な行動」のリストの中に、こんな文章がある。「(友人の)リーはクリスマスに奥さんから高価なカシミアセーターをプレゼントされる。リーはそのセーターを前に店で見ていたが、贅沢すぎるので買うのをやめていた。しかし、リーはプレゼントを喜んだ。リー夫婦はお金を一緒に管理しているので、夫婦の財布は一つである」。

関連記事
トピックボードAD
連載一覧
連載一覧はこちら
トレンドライブラリーAD
人気の動画
日本製鉄、あえて「高炉の新設」を選択した事情
日本製鉄、あえて「高炉の新設」を選択した事情
ヤマト、EC宅配増でも連続減益の悩ましい事情
ヤマト、EC宅配増でも連続減益の悩ましい事情
倒産急増か「外食ゾンビ企業」がついに迎える危機
倒産急増か「外食ゾンビ企業」がついに迎える危機
日本の「パワー半導体」に一石投じる新会社の誕生
日本の「パワー半導体」に一石投じる新会社の誕生
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT
有料会員登録のご案内