楽観論と悲観論が錯綜するが、EV化が進むのは確実。無策では淘汰を避けられない。
「電気自動車(EV)化で不要になる部品への売上高依存度」──。
三菱UFJモルガン・スタンレー証券が昨年公表したリポートが自動車産業で波紋を広げている。EVではガソリンエンジンやディーゼルエンジンといった内燃機関や変速機が消え、モーターや電池、インバーターに取って代わられる。リポートでは、そうしたEV化で消える部品への依存度が高いメーカーが上位に並んでいる。
足元では新興国などの需要拡大で業績好調な企業がほとんどだが、今や内燃機関向けの比率が高い企業ほど、株式市場からの評価が低くなる傾向が強い。投資家が将来動向を気にしているからだ。
部品点数は約4割減に 苦境に立つメーカーも
リポートを書いた岩井徹シニアアナリストは「EV化でエンジンや変速機の需要は減る。内燃機関にかかわる部品メーカーの収益が厳しくなるのは間違いない」と断じたうえで、「技術革新に対応するためにも業界は再編したほうがいいが、これまでは業績がよく、危機感が薄かった。今、急に焦り始めている会社が多い」と指摘する。
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