有料会員限定

Interview | 大前研一●ビジネス・ブレークスルー大学学長 エンジンにこだわるな トヨタもEVシフトを

✎ 1〜 ✎ 17 ✎ 18 ✎ 19 ✎ 20
拡大
縮小

世界中の自動車メーカーが電気自動車(EV)に参戦する中、日本の自動車産業は生き残ることができるのか。EV化に伴う産業構造の変化は、日本経済にとってプラスなのかマイナスなのか──。大前研一氏に聞いた。

ビジネス・ブレークスルー大学 学長 大前研一
おおまえ・けんいち●1943年生まれ。日立製作所を経て、米マッキンゼー・アンド・カンパニーで日本支社長、アジア太平洋地区会長など要職を歴任。2010年4月から現職。(撮影:吉野純治)

特集「EVショック」の他の記事を読む

──世界的なEV化の動きをどのように見ていますか。

中国は大気汚染対策のため、2025年ごろまでに年間販売台数の2割を次世代車にしようと、EVメーカーが温暖化ガスの排出枠(クレジット)を売って利益を得られる仕組みを導入した。これは米カリフォルニア州が手本。同州と中国の動きは共に政治がらみだが、自動車業界への影響は大きい。ここに来て英国やフランスもEVへの移行を掲げており、世界的にEV化の動きが加速している。

EVの部品点数は、少ないものではガソリン車の半分以下となり、部品メーカーが受けるダメージは大きい。特にエンジン関連の部品を扱う企業は深刻だ。プラグインハイブリッド車(PHV)にはエンジンが残るものの、いずれEVに移行する。20年代に急速な淘汰が起こるだろう。

関連記事
トピックボードAD
連載一覧
連載一覧はこちら
トレンドライブラリーAD
人気の動画
日本の「パワー半導体」に一石投じる新会社の誕生
日本の「パワー半導体」に一石投じる新会社の誕生
猛追のペイペイ、楽天経済圏に迫る「首位陥落」の現実味
猛追のペイペイ、楽天経済圏に迫る「首位陥落」の現実味
ホンダディーラー「2000店維持」が簡単でない事情
ホンダディーラー「2000店維持」が簡単でない事情
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
特集インデックス
EVショック
アルミ、炭素繊維が大攻勢
車体から窓まで軽量化
車載電池用で追い風吹く
数年後に電池が足りなくなる
仁義なきEV電池バトル
供給不足で争奪戦へ
»»Part2|部材メーカーの新勢力
EVの時代は本当にくるのか(3)
EVの時代は本当に来るのか?(2)
EVの時代は本当に来るのか(1)
マイルドHVで巻き返し
京大発ベンチャーも渦中
いまさら聞けない
消えるガソリンスタンド
EV時代に活路はあるか(2)
EV時代に活路はあるか(1)
エンジンが消える未来
第3次ブームは本物か
欧州発のEVウエーブ
エンジンにこだわるな トヨタもEVシフトを
日本経済の試練 EVショック
»»Part1|ガソリン車に吹く逆風
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT
有料法人プランのご案内