有料会員限定

官僚は誰に奉仕すべきか 多くはテクノクラート型

✎ 1〜 ✎ 61 ✎ 62 ✎ 63 ✎ 最新
拡大
縮小

安倍晋三首相の友人が経営する加計学園の獣医学部開設問題は、許認可権と規制緩和に絡む官僚のあり方も問うている。首相官邸や内閣府に異議を唱えた前川喜平・前文部科学事務次官に対して、「毅然たる行動だ」と評価する声がある反面、「官僚の法(のり)を超えている」との批判も出ている。政策決定や官僚の人事が政治主導となる中で、官僚はどうあるべきなのか、考えてみよう。

本誌先週号(6月24日号)の「経済を見る眼」で、元官僚である小峰隆夫・大正大教授は、官僚には「国士型」「テクノクラート型」があると説明。自身はテクノクラート型を志向していたと述べている。

私の政治記者としての取材経験でも、官僚には国士型とテクノクラート型がいたと実感する。たとえば、国士型は消費税について「社会保障の財源を確保するには消費税を引き上げなければならない。国民には不人気であってもそれを実現するのが政治家だ」と説く。これに対し、テクノクラート型は「消費増税を決めるのは政治家。官僚は与えられた財源の範囲で予算を工面すればよい。財源が不足するなら医療や年金の手直しで微調整するしかない」と話す。

関連記事
トピックボードAD
連載一覧
連載一覧はこちら
トレンドライブラリーAD
人気の動画
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT
有料法人プランのご案内