『ストレスチェック時代のメンタルヘルス』を書いた天笠崇氏に聞く 幾度も激震与えた電通、サスガは広告会社!

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電通の女性新入社員過労自殺問題の波紋が広がっている。全国でも数少ない、労働現場と精神科の医療を結び付け対応する「労働精神科外来」の医師が見た過労自殺の現状。そして昨年12月から制度化されたストレスチェックの落とし穴と、働く側の心構えを聞いた。

ストレスチェック時代のメンタルヘルス―労働精神科外来の診察室から
ストレスチェック時代のメンタルヘルス―労働精神科外来の診察室から(新日本出版社/192ページ)書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします。

──内閣府の発表では2015年中、勤務問題が原因の自殺者数は2159人でした。

1998年から自殺者数年間3万人時代が続き、今その数は減ってきています。が、健康問題や経済問題を苦にした自殺の減少に比べ、勤務問題が理由の自殺の減り方は緩やか。労働問題で精神疾患になられる方の数はどんどん増えています。

近年の過労自殺の特徴
女性、若者、パワハラ

──近年の過労自殺の特徴は?

大きく四つ。まず女性の事例が目立ってきている。そして20〜30代の若い世代や派遣社員が増え、従来の長時間過重労働に加えパワハラの関与したケースが増えています。職場で互いに尊重し合う空気がないがしろにされてきている。職場内の助け合いが消えつつあるというか。

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