ジャーナリスト、元朝日新聞記者 長谷川煕氏に聞く 『崩壊 朝日新聞』を書いた

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──憤っていますね。

崩壊 朝日新聞
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一昨年の8月末まで朝日新聞社系の雑誌『AERA』で、身分上はフリーの社外筆者として取材、執筆していた。もし8月5日の朝日新聞紙面がなければ、今もそうしていた可能性がないとはいえない。

なぜ辞めたのか。怒ったからだ。慰安婦関係の一連の「吉田清治証言」に関するすべての記事の取り消し。取り消し自体は評価しえても、32年間放置した謝罪がないどころか、内容のすり替えをあっけらかんとやっている。こんなひどいことがなぜ起きたのか。きちんと自分で取材して書くべきだと思った。

最初の関連記事が掲載されてから32年目にやっとだ。それも吉田証言の中身はまったく虚偽。いかなる裏付けを取ることもなくその証言に基づき、日本人および日本をとことん世界の中でおとしめるような記事を延々と何本も載せ続け、疑問の声が他のメディアなどから出ていたにもかかわらず、放置し続けた。

──同年の9月11日に謝罪会見をしました。

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