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宙に浮く非正規のメンタルヘルス ストレスチェックを知る制度の網からこぼれ落ちる4割

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今や多くの職場は非正社員によって支えられている。(写真はイメージです)(撮影:尾形文繁

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「うつになったことを、絶対に知られてはならない」 ハローワークの非常勤相談員だったミサさん(40代、仮名)は、上司からのパワーハラスメントが原因でうつ病を発症したとき、真っ先にこう思った。雇い止めを恐れたのだ。しかしあるとき、別の上司にパワハラの実態を訴えた際、メンタルクリニックに通院していることをうっかり話してしまった。その後、翌年度の契約更新はなかった。

「『体調でも悪いの? 悪いのは体だけ?』と誘導尋問のように聞かれ、つい口が滑ってしまったんです」。そう悔やむミサさんはシングルマザー。子どもは当時、大学進学を控えていた。「失業するわけにはいきませんでした。だから、どんなにつらくても遅刻・早退は一度もしなかったのに」。

非常勤とはいえ勤務は約10年に及び、昇給も順調だった。正規職員を対象にした接遇研修の講師を任されるなど、一定の評価も得てきた。「うつだから雇い止めされたとしか考えられません。病気はパワハラのせいなのに」。

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