SBSホールディングス社長 鎌田正彦 佐川ドライバーから起業 今や物流業界の風雲児
佐川急便を辞めて作った運送会社は、小が大をのむM&Aで注目を浴び業界再編を仕掛ける。経営トップの金融知識と人材登用のセンスは抜群だ。
物流業界は合従連衡(がっしょうれんこう)の「戦国時代」に突入している。電機メーカーが事業の選択と集中を進める中で、2013年にはNECロジスティクスが、14年にはパナソニックロジスティクスがどちらも日本通運に買収されている。
今年に入っても耳目を集めるニュースが相次ぐ。2月には日本郵政傘下の日本郵便が豪物流大手のトール・ホールディングスを65億豪ドル(6000億円)で買収すると発表したほか、3月末でヤマト運輸がメール便のサービスを廃止。こうしたニュースの背景には、国際化や人手不足による事業効率化の波が迫ってきていることもある。
その業界の中で、風雲児と見られているのがSBSホールディングス社長の鎌田正彦(かまた・まさひこ)(55)だ。
佐川急便で運転手。創業20年で年商1000億円
宮崎県立延岡高校卒業後、佐川急便に運転手として入社。8年間勤めて裸一貫で独立。1987年に運送会社を創業して以来、M&A(合併・買収)を重ねて事業を拡大し、今や傘下に46社を抱える新興物流企業に成長。設立20年で1000億円企業に到達した。
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