スカイマーク経営破綻 ワンマン経営の功と罪
業界の革命児が率いた第三極のエアラインは、民事再生法の適用を申請した。
経営不振にあえいでいた国内航空3位のスカイマークは1月28日、自主再建を断念し、民事再生法の適用を申請した。負債総額は約710億円に上る。同社株は3月1日に上場廃止となる。
一時はスカイマークの高収益体制を築き上げた西久保愼一氏は、1月28日付で社長を辞任。新社長には取締役だった有森正和氏が就任した。翌29日に開いた記者会見で、有森氏は「このままでは、当社の財務基盤はさらに悪化する懸念があり、法的な再建手続きを取ることが不可欠だった」と説明した。
スカイマークは1996年、航空業界における新規参入の規制緩和を受け、現エイチ・アイ・エス会長の澤田秀雄氏らの出資で設立された。2000年代前半には一度経営不振に陥ったが、04年に西久保氏が社長に就任してから、機材統一やサービス見直しなど効率化を推し進めた。
1ドル=80円前後の超円高による燃油費や機材リース料の押し下げ効果も後押しし、ピーク時の12年3月期には売上高802億円、営業利益152億円をたたき出した。12年3月末時点の手元現預金も306億円と潤沢。日本航空(JAL)、全日本空輸(ANA)いずれの陣営にも属さない、第三極の航空会社として存在感を放っていた。
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