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エアバス10機の重荷 スカイ再生のカギ握る

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事業スポンサーにANAなど約20社が名乗り。が、ヤマ場はここからだ。

現在は運航を休止しているスカイマークのA330。合計10機のリース契約を抱える

民事再生手続きを進めているスカイマークの事業スポンサーとして、航空業界から、ANAホールディングス、マレーシアの格安航空会社(LCC)エアアジアの2社が名乗りを上げた。

100社余りに声をかけた結果、エイチ・アイ・エスや双日といった航空以外の企業を含め、支援の意思を表明したのは約20社に上った。

だが、ヤマ場はこれからだ。スポンサー選定と並行し、債権者との交渉が本格化する。

債権者はまず3月18日までに、東京地方裁判所に再生債権の金額や内容を届け出る。これを行わなければ、再生計画の決議で議決権を行使できない。関係者間で注視されているのが欧エアバスの動き。同社は大型機「A380」6機の解約違約金として、最低でも7億ドル(約830億円)を届け出る見通しだ。

エアバスの違約金が加わると、スカイマークの負債総額は、これまで公表していた711億円を大幅に上回る。一定割合の債権カットが行われるとしても、再生に向けた負担が増すことは確かだ。スカイマークは解約問題が表面化した2014年から、「違約金の金額には合理性がない」と主張してきただけに、エアバスの届け出を否認するはず。債権額の確定をめぐり訴訟に発展する可能性もある。

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