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サトウキビで世界を制す バイオ燃料大国の野望 現地ルポ ブラジル

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アメリカに比肩する食料大国となったブラジル。バイオエタノールでも攻勢をかける。

24時間、白煙を上げ続けるサトウキビ製糖・バイオエタノール工場。ブラジル・サンパウロ州のコザン社コスタ・ピント工場(Copyright 日本農業新聞)

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ブラジルのバイオエタノール工場は24時間止まらない(以下バイオエタノールをエタノールと表記)。工場の煙突からは絶え間なく白煙が立ち上る。サトウキビを満載した30トントラックの入場待ちの長い列は途切れることを知らない。工場では耳をつんざく機械音とともに、サトウキビがエタノールに姿を変えていく。

エタノール製造のトップメーカー、コザン社のコスタ・ピント工場(サンパウロ州)。5~11月の間、3000人の従業員が昼夜交代で24時間フル稼働する。同工場がサトウキビを原料に1日に作り出すエタノールは日本の年間生産量(30キロリットル)の30倍以上に相当する1000キロリットルだ。

「バイオエタノールによるガソリン代替は世界にとって賢い選択だ」。コザン社のコルロス・ヴェギン取締役の口調には自信がにじむ。同社は現在所有する17工場のうち12工場をここ7年間で増設。さらに3工場を建設中だ。「原油高で需要は確実に伸びる。日本は今後の重要な取引先だ」(ヴェギン取締役)。目線の先に日本市場を確実にとらえている。

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