日産、中国販売の変調で問われる底力 目指すは世界シェア8%、利益率8%

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今回、初めて決算会見で説明を行った西川副社長。2014年度の計画は北米が前年比9.8%増、中国が4.4%増の一方、日本は11%減の見通し

ところが、下期に入って潮目が変わった。7月から10月まで4カ月連続で前年同月を下回っており、同期間の販売台数は前期比11.2%減の36万3千台と急ブレーキがかかっているのだ。これについて日産は、環境規制の強化で小型商用車の需要が落ちていること、主戦場である小型乗用車市場の競争激化などを要因に挙げている。

小型乗用車領域では、「ティーダ」や「サニー」を販売しているが、他社も新型車を相次いで投入しているため、苦戦を強いられている。日産も負けじと対抗策を打っており、中国専用ブランド「ヴェヌーシア」からは、7月に4万元(75万円)を切るエントリーモデル「R30」を発売し、中国の現地メーカーが強みとする低価格帯にも切り込みをかけている。

営業利益率8%への道程

今後、同ブランドではさらに1車種、日産ブランドでは3車種の投入を予定しており、巻き返しにかかる。西川CCOは決算会見で「これから一段と成長しないといけない」と、中国市場での販売を右肩上がりの軌道に戻すことが最重要課題であるとの認識を示した。

日産では11年に発表した中期6カ年の経営計画で、16年度に世界シェア8%、営業利益率8%という目標を掲げている。今上期ではそれぞれ、前期比0.1ポイント増の6.0%、0.8ポイント増の5.9%(日産が50%の株式を保有する中国の合弁会社、東風汽車有限公司の収益を5割分合算したベース)。目標達成に向け、新興国向けブランド「ダットサン」の投入を今年から始め、増産に対応するため、世界各地で9つの新工場を次々に立ち上げている。

中期経営計画も残すところ後2年半。急ピッチで規模の拡大を進めつつ、中国をはじめとした各市場の課題をどう克服するか。今回の中間決算は平穏に終わったが、掲げた目標達成に向けて気の抜けない状況が続く。

木皮 透庸 東洋経済 記者

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きがわ ゆきのぶ / Yukinobu Kigawa

1980年茨城県生まれ。一橋大学大学院社会学研究科修士課程修了。NHKなどを経て、2014年東洋経済新報社に入社。自動車業界や物流業界の担当を経て、2022年から東洋経済編集部でニュースの取材や特集の編集を担当。2024年7月から週刊東洋経済副編集長。

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