電動バイクで停滞市場に喝 ヤマハ発動機の再チャレンジ
電気自動車の開発競争が本格化する中、このブームに続けとばかりに2輪市場にも電気の波が押し寄せている。ヤマハ発動機は電動バイク「EC−03」を10月から開始した。
実はヤマハが電動2輪市場に参入するのは今回で2度目。2002年から合計6000台程度を販売したが、バッテリーの不具合などで生産コストがかさんだこともあって07年に撤退していた。そこで今回はバッテリーの調達先を切り替え、品質管理を徹底。容量も2倍に増やし、走行性能をアップさせた新モデルで、再チャレンジに踏み切る。
価格は25.2万円。原付バイクの高級モデルが20万円程度なのを踏まえて、手の届きやすい価格帯にした。家庭用コンセントで100ボルト電源につなげば6時間でフル充電できる。使い勝手のよさを売りに通勤や買い出しなど近距離需要を掘り起こしていく考えだ。
国内2輪市場はバイク離れで縮小傾向にある。「CO2ゼロ」をうたう電動バイクは、エコブームを背景に需要増への期待が高い。12月にはホンダが企業向けなどにリースを始める予定と、各社の競争も激しくなりそうだ。
(松浦 大 撮影:谷川真紀子 =週刊東洋経済2010年9月25日号)
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