割り切った操作性で一眼とコンパクト機のいいとこ取り--ソニーのミラーレスカメラ「NEXシリーズ」《東洋経済モノ奉行》


 このカタログは内部の関係者向け。もちろん製品はまだ実在しないので、いろんな写真をコラージュして作った。要はこの製品で消費者にどんな体験をしてもらいたいか、みんなで納得いくまでコンセプトを共有しようと。


■コンセプト固めの時期に作ったカタログ。ほぼ現状に近い

一眼レフの性能とコンパクトの手軽さの融合って聞こえはかっこいいけれど、一歩間違えばどっちつかずの製品になる。いちばん恐れていたのは、大きいサイバーショットで安い一眼レフという結果。

一眼のとっつきにくさも、小さくしただけで払拭できるものでもない。本当に持ち歩いて写真を撮りたいと思ってもらえる、使いやすくてスタイリッシュなカメラとはどんなものか。このイメージが強固なものになったので、実際にモノを作るフェーズでは迷いがなかった。

--独特のUIには評価が分かれる。

口コミサイトに書かれているような「使いにくい」という評価は、来るだろうなと覚悟していた。目標としては、サイバーショットよりも簡単なUI。具体的にはサイバーショットよりも操作キーを少なくするということ。操作キーがたくさんあるのがカメラを複雑にする元凶だから。

特にモードダイヤルを付けるかどうかは、最後まで議論が分かれた。僕以外は現場のほぼ全員がダイヤルが必要と言ったけれど、僕は絶対にいらないと思っていた。
 
 モードダイヤルはつまりのところ、何かを選ぶという作業。どういう場面でどこのモードに動かせばいいか、何かするたびに選べというのではユーザーのストレスになる。もちろん知識のある人は選べるのだけれど、このカメラはそういった一眼レフをすでに使いこなせる人に向けて作っているのではない。

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