「成績伸びない子」は数字で目標を立てるべき理由 東大生が伝授、主体的に考えられるフォーマット

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これだと、後から振り返りができなくなってしまいます。「昨日のやつ進んだの?」「え?まあ……」と、ぼんやり「やるにはやったけど、十分かどうかはわからない」といった状態になってしまうのです。

もっと顕著なのは、テストの点数です。多くの学生に「次のテスト、いい点取りたい?」と聞くと、みんな「取りたい」と答えると思います。でも、「じゃあいい点って何点?」と聞くと、大抵「え?」と考え込んでしまいます。

60点でいい点だと思う科目もあれば、80点じゃないといい点じゃないと思っている人もいる。そんな中で、実は「いい点を取りたい」と思っていても、「70点取りたい」のように目標点数を数値化していない場合が多いんですよね。

こうなると難しいのが、振り返りです。「今回の数学、どうだったの?」「え?まあまあだった」というように、具体的な振り返りができないのです。「あと3点で目標点数だった!あの問題さえ合っていればなー」と答えられる人がいれば、その人はそのテストでどこが自分の弱点になっているのか、何が駄目だったのかをしっかり理解できるようになります。

(写真:nara/ PIXTA)

しかし、なんとなくいい点を取りたくて、なんとなくいい点を取れてしまうと、何にも振り返るモチベーションが湧かず、「まあいいか」で終わってしまう。これではテストを受けた意味がなくなってしまうのです。

だから必要なことは、目標を点数で決めてもらうこと。そして、あえて言葉を選ばずに言うなら「失敗してもらうこと」です。なあなあで「これくらいでいいか」では、いつまで経っても成長できません。しっかり、「これが足りていない」と言えるようになっていなければ意味がないのです。

いかがでしょうか? コーチングというのは投げっぱなしで「そんなことは自分で考えろ!」という姿勢では難しいものです。しっかりと主体的に考えてもらえるフォーマットを作ってあげることも必要なのです。そのために「分解」と「数値化」を意識して指導してみてください!

(注記のない写真:Fast&Slow/ PIXTA)

執筆:西岡壱誠
制作:東洋経済education × ICT編集チーム

東洋経済education × ICT

小学校・中学校・高校・大学等の学校教育に関するニュースや課題のほか連載などを通じて教育現場の今をわかりやすくお伝えします。

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