中学生で研究に目覚めた、トイレを愛する彼女の「東大推薦合格」までの軌跡 2次試験の直前に合否、一般入試対策も必須

✎ 1〜 ✎ 15 ✎ 16 ✎ 17 ✎ 18
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小
今年で9期目となる東京大学の推薦入試。定員はわずか100人で合計でも1000人に満たない人数だが、推薦生の学内での存在感は抜群だという。東大の推薦入試は、受験してから結果が出るまで約3カ月、2次試験の直前に合否が出ることから一般入試対策も必須。学力が高いのに加えて、推薦入試を受けるにふさわしい実績を持ち合わせているから、それもそのはずだ。今回はトイレの研究で推薦合格した原田怜歩(らむ)さんに、東大生作家の西岡壱誠さんが取材した。

今年で9期目を迎えた東大の推薦入試

現在、大学受験は激変の時期を迎えています。従来行われてきた一般選抜入試によるペーパーテストの大学受験よりも、学校推薦型選抜・総合型選抜入試の割合がどんどん多くなっています。

2023年度の大学入試全体での一般入試の割合は48.9%に対し、学校推薦型選抜30.5%、総合型選抜20.6%となっており、学力で大学合格を目指す一般選抜よりも推薦型・総合型(旧推薦入試・AO入試)の割合のほうが多くなっています(文部科学省「大学入学者選抜の実態の把握及び分析等に関する調査研究」)。

そしてこの傾向は、私立大学だけのものではありません。177校ある国公立大学でも、2024年に学校推薦型選抜入試は173校、総合型選抜入試は105校が実施しており、半数を超えて年々多くなってきています(文科省「令和6年度入学者選抜について」)。

西岡 壱誠(にしおか・いっせい)
現役東大生。1996年生まれ。偏差値35から東大を目指し、オリジナルの勉強法を開発。崖っぷちの状況で開発した「思考法」「読書術」「作文術」で偏差値70、東大模試で全国4位になり、2浪の末、東大合格を果たす。そのノウハウを全国の学生や学校の教師たちに伝えるため、2020年に株式会社「カルペ・ディエム」を設立。全国5つの高校で高校生に思考法・勉強法を教えているほか、教師には指導法のコンサルティングを行っている。また、YouTubeチャンネル「ドラゴン桜」公式チャンネルを運営、約1.2万人の登録者に勉強の楽しさを伝えている。著書『東大読書』『東大作文』『東大思考』『東大独学』(いずれも東洋経済新報社)はシリーズ累計40万部のベストセラーとなっている
(撮影:尾形文繁)

東京大学も、学校推薦型選抜・総合型選抜入試を実施する国公立大学の1つで、2016年度入試から学校推薦型選抜入試を行っています。一般入試で合格する人の人数が3000人程度なのに対して、推薦入試の定員はわずか100人。今年で東大の推薦入試は9期目になりますが、合格者は合計でも1000人に満たない人数です。

次ページはこちら
関連記事
トピックボードAD
キャリア・教育の人気記事