最初の5分で勉強をやる気にさせる「つかみ」テク 東大生が伝授、日常生活と勉強のつながりが大切

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偏差値35から2浪の末、東大合格をつかんだ西岡壱誠さん。逆転合格を実現した独自の勉強法を著書としてまとめ、シリーズ累計38万部のベストセラーにもなっている。そんな現役東大生で人気作家の西岡さんには、全国の学校や先生からさまざまな悩みや相談が寄せられるという。とくに生徒目線のアドバイスは先生のみならず保護者も参考になると評判で、学習指導のコンサルティングも手がけるほどだ。今回は、なかなかスイッチの入らない子に「この授業面白そう」「この勉強楽しそう」と思わせる「つかみ」のテクニックについて聞いた。

僕は人一倍、「この勉強、意味あるの?」という問いを持ち続けて勉強から逃げ続けてきた子どもでした(笑)。

僕のほかにも「この勉強、意味あるの?」という思いを抱えている子どもたちは多くいます。何のためにやっているのかわからないから、やる気になれないんです。そんな子には「この勉強はこんなふうに役に立つよ!」という話をすれば、「そうか、そんな意味があるのか、それなら学んでもいいんじゃないか」とやる気になってくれるはずです。

では、どんな話をすればいいのか。僕は、「この勉強、意味あるの?」と質問をしてくる子を説得できるようになりたいと思い、普段からこの質問に対する答えはないだろうかと考えながら街を歩いたり、本を読んで、答えを探し続けています。

今回は、そんな僕が見つけた「この授業面白そう」「この勉強楽しそう」と思わせる「つかみ」のテクニックについて、いくつかお話をさせてください。先生ならば授業、保護者の方なら家庭学習の最初の5分に使ってもらえればと思います。ここでは国語、英語、数学の例を紹介します。

西岡 壱誠(にしおか・いっせい)
現役東大生。1996年生まれ。偏差値35から東大を目指し、オリジナルの勉強法を開発。崖っぷちの状況で開発した「思考法」「読書術」「作文術」で偏差値70、東大模試で全国4位になり、2浪の末、東大合格を果たす。そのノウハウを全国の学生や学校の教師たちに伝えるため、2020年に株式会社「カルペ・ディエム」を設立。全国5つの高校で高校生に思考法・勉強法を教えているほか、教師には指導法のコンサルティングを行っている。また、YouTubeチャンネル「スマホ学園」を運営、約1万人の登録者に勉強の楽しさを伝えている。著書『東大読書』『東大作文』『東大思考』(いずれも東洋経済新報社)はシリーズ累計38万部のベストセラーとなっている
(撮影:尾形文繁)

国語は「ラブレター」と「けりをつける」

まずは、国語です。国語は漢字の面白さについて語るといいかもしれません。

例えばラブレターで使う漢字として、「思う」と「想う」、どちらのほうが適切か?という問いなどは多くの子に興味のあることかもしれません。中高生も大学生も恋愛の話は好きですからね。

「思う」は自分の頭で感じたことを表す言葉で、「思案する」とか「思考する」というように「考える」と同じような意味で使われることが多いです。

対して「想う」は、自分がこうしたい!という強い思い・願望・意思を伝えるときに使う言葉です。「理想」と言ったら「こうなりたい!」という強い思いですよね。それと同じように、恋している相手に「あなたを思っています」と言っても、普通に「君のこと考えてたんだよ」というくらいのテンションになっちゃうんです。

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