「ジュラシックパーク」主役決定までのドタバタ劇 ハリソン・フォードが主役を演じた可能性も

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いったいなぜユニバーサルが選ばれたのか? スピルバーグが希代のヒットメーカーであることはもちろん、『ジョーズ』で名を上げる以前の1970年からクライトンと知り合いだったことも大きかった。

当時、駆け出しだったスピルバーグは、ユニバーサル製作のテレビドラマ『四次元への正体』に参加した監督の1人だった。クライトンは『アンドロメダ病原体』の映像化権をユニバーサルに売った頃で、スピルバーグはスタジオに訪れた彼を案内。またクライトンに監督業への進出を勧めたりもした。

その影響もあってかクライトンは1972年以降には映画監督にも挑戦し、『ウエストワールド』や『未来警察』などのSF映画を生み出した。そういった経緯があったことから、すでにスピルバーグとは旧知の仲であり、信頼関係ができていたのだ。

ハリソン・フォードにオファーするも…

いざ『ジュラシック・パーク』を作ることになったスピルバーグが主役のアラン・グラント博士にまず望んだのは、『インディ・ジョーンズ』でも組んだ名優ハリソン・フォード。ところが「この科学者の役に自分はふさわしくない」と感じたフォードからは断られた。

次に『ジョーズ』『未知との遭遇』に出演したリチャード・ドレイファスにオファーするも、『未知との遭遇』でのスピルバーグとの仕事に不満があったらしく、拒否。その後にオファーしたウィリアム・ハートは脚本も読まずに断り、カート・ラッセルは了承はしたものの、要求するギャラが高すぎて結局、契約は成立しなかった。

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