
人生を懸けて指導してくれた恩師
――小嶋さんは学生時代、どんなことに夢中になっていたのですか?
中学生の時にバトントワリングを習っていました。当時の先生がディズニーランドのパレードでバトンをしていたので、自分も「子どもを笑顔にする仕事がしたい」とずっと言っていました。
「花梨がバトンを辞めたら自分も辞める」というくらい先生は私を大切に育ててくれて。本当に辞めたときに、先生も辞めて、すぐに結婚されたんです。それだけ人生を懸けて指導してくれたのがうれしかった。「笑顔で人前に出て踊る」ことが、自分のいちばんの武器だということに気づかせてくれた、忘れられない恩師です。
――そんな小嶋さんが、なぜアイドルを目指したのですか?
たまたまテレビで見た山本彩さんにずっと憧れていました。日本のアイドルは、NMB48しか見たことがなかったんです。それで高校2年生の時にNMB48のオーディションを受けました。
その時期って、「将来どうしたいか?」を聞かれることが多かったりするじゃないですか。何も目指すものがなったので、オーディションに受かった時は、こういう運命だったと感じました。言葉にするのは難しいけど、落ちる気がしなかったんです。

2016年にNMB48の5期研究生として加入し、17年に正規メンバーに昇格を果たす。18年、初代キャプテンだった山本彩より、キャプテンを引き継いで、2代目キャプテンとなる。1999年7月16日生まれ。22歳。埼玉県出身
――それからアイドル生活が始まり、憧れの山本彩さんが卒業するタイミングで2代目のNMB48のキャプテンに指名されました。
NMB48に加入してからは、どこまで頑張れるかで頭がいっぱいでした。選抜に入ることを目標として、ダンスやMCを必死に練習していました。そんな日々が3年経過した頃、2代目キャプテンに指名されました。長期的なビジョンでメンバー目線、またファン目線からもグループを考えられることに期待してくれたようです。彩さんも「立場が人を変えてくれるから」と言ってくれて、見える景色がガラッと変わりました。覚悟が生まれたというか、個人よりもグループのことを考える時間が増えました。