毎日シャンプーで洗う人が見落とす不都合な真実 「湯シャン」だけでも汚れは80%落とせる

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⑦ぬるま湯を後頭部からかけてよくすすぐ。シャワーの湯を手のひらにすくってそこに毛先をつけて泳がせるようにすると、毛束の中もしっかりすすぐことができる。すすいでも、必要なコンディショニング成分は髪に吸着していて、流れてしまうことはないので、効果が下がる心配はない。ここで額やうなじ、耳まわりを石鹸で軽く洗う(すすぎのときにどうしてもコンディショナーがつき、湯で流しただけでは落ちないので)。頭頂部からシャワーをかけて流す人は、背中や胸にも流れたコンディショナーが付着するので、最後に体を洗う。

⑧水けをとって、タオルかヘアターバン、シャワーキャップなどで髪を包む。全工程において、髪どうしをこすり合わせないように注意。

「湯シャン」だけでも80%の汚れが落ちる

最近、シャンプーの回数を減らしてお湯だけですすぐ、通称「湯シャン」をする人が増えています。シャンプーする頻度を減らせば、髪への負担を減らすことができます。シャンプー洗いを2〜3日に1回に減らして、シャンプーをしない日にべたつきやかゆみが気になれば、お湯だけですすぎます。皮脂汚れは38度以上で溶けて流れ落ちていくので、お湯だけでも汚れの80%は落ちます。

かなりの脂性肌の人や、ワックスやオイルをたくさんつけている人は、毎日洗ったほうがよいでしょう。そうでない場合は、湯シャンをうまく取り入れることで、シャンプーの頻度を落としてみましょう。

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洗うときにはどうしても髪同士がこすれあうのでキューティクルが傷みます。また、どんなに髪にやさしいシャンプーでも完全なノーダメージということはありません。

髪のためには、洗う回数は少ないほうがベターです。ロングヘアの場合、毛先の髪は、生えてから2〜3年たっています。3年間毎日洗えば「365×3=1095回」洗ったことになります。これを半分にできれば、髪のダメージも大きく減ります。

洋服でも、何度も洗濯すれば、毛羽立って傷んできます。髪も同じことが言えるのです。「地肌に汚れを残すと毛穴につまって薄毛になるから、毎日洗ったほうがよい」という話がありますが、それは俗説です。洗わないために髪が抜けることはありません。

吉木 伸子 皮膚科・美容皮膚科医院長

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よしき のぶこ / Nobuko Yoshiki

皮膚科・美容皮膚科「よしき皮膚科クリニック銀座」院長。皮膚科医。1993年横浜市立大学医学部卒業、 同年慶応義塾大学病院 皮膚科学教室に入局。1994年浦和市立病院(現さいたま市立病院)皮膚科勤務。1996年埼玉県大宮市(現さいたま市大宮区)のレーザークリニック勤務。その間、アメリカ・オハイオ州クリーブランドクリニック形成外科、日本漢方研究財団附属渋谷診療所にて、美容医療および東洋医学の研修を行う。日本美容学校皮膚科非常勤講師を兼任。
1998年「よしき皮膚科クリニック銀座」を開業、現在にいたる。TV出演や雑誌の連載など多数。主な著書に『美容皮膚科医が教えるあこがれ「美人」のつくりかた』(日本文芸社)や『いちばん正しいスキンケアの教科書』(西東社)などがある。
 

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