日立、三菱電、海外…大揺れ「鉄道メーカー」総決算

欧州3強は合併で2社に、中国中車は国外苦戦

イギリス・ドンカスター基地でカラーリングを施している日立製のクラス800(記者撮影)

新型コロナウイルスの世界的な大流行で人の移動が抑制され、各国の鉄道会社が苦境に陥った。経営立て直しに向け各社は競ってコスト削減や投資抑制を行い、新型車両の発注を先延ばししたり、発注そのものを見合わせたりするケースも出ている。これは鉄道車両メーカーにとっては売り上げの減少に直結する。

コロナ禍に揺れた2020年度、メーカー各社の決算はどのようなものだったのだろうか。

日立「鉄道はグローバル3位に」

「日立製作所の鉄道事業はグローバルで第3位になった」――。同社のアリステア・ドーマー副社長は、6月8日にオンラインで行われた投資家向け(IR)説明会で誇らしげに語った。

「鉄道最前線」の記事はツイッターでも配信中!最新情報から最近の話題に関連した記事まで紹介します。フォローはこちらから

日立の鉄道事業(鉄道ビジネスユニット)の2020年度売上高は前期比5%減の5477億円、事業再編などの影響を排除した調整後営業利益は同60%減の165億円に沈んだ。欧州・中東・アフリカで売り上げが344億円減、利益が233億円減と大きく落ち込んだことが響いた。

業績が前期よりも悪いにもかかわらず、ドーマー副社長の顔が自信に満ちているのは、世界の鉄道関連メーカーにおける売上ランキングが1つ上がったからだ。

この日配布された資料には日立は「グローバルで売上4位」と記載されている。上を行くライバルの名前は記載されていないが、その売上高からドイツのシーメンス、フランスのアルストム、カナダのボンバルディアという”ビッグスリー”と推測される。しかし、今年1月末にアルストムがボンバルディアの鉄道事業を買収し、ライバルが1社減った。

アルストムは買収によるスケールメリットを生かした競争力向上を狙うが、ドーマー副社長はむしろライバルが減ることによる投資機会の増大を歓迎する。

次ページ中国中車はライバルとみなしていない
関連記事
トピックボードAD
鉄道最前線の人気記事
  • iPhoneの裏技
  • 岐路に立つ日本の財政
  • ポストコロナのメガ地経学ーパワー・バランス/世界秩序/文明
  • 最新の週刊東洋経済
トレンドライブラリーAD
人気の動画
地方スーパーが撃沈「コスモス薬品」の破壊力
地方スーパーが撃沈「コスモス薬品」の破壊力
パチンコホール「ガイア」店舗撤退で大激変する勢力図
パチンコホール「ガイア」店舗撤退で大激変する勢力図
日本人が知らない「ビタミンD」不足の怖さ
日本人が知らない「ビタミンD」不足の怖さ
年を取っても記憶力がいい人と低下する人の差
年を取っても記憶力がいい人と低下する人の差
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
12のスキルを完全レクチャ<br>ー! 無敵の話し方

ビジネスシーンで大きな武器になる「話し方」。スピーチや交渉、会議など12のスキルを徹底解説します。『世界最高の話し方』著者による共感力スピーチの極意、TED流のノウハウが2時間で身に付くプレゼン術、自民党総裁選候補者のスピーチ診断も掲載。

東洋経済education×ICT