異色理事長「あえて女子校」STEAM教育に挑む理由 英理女子「ジェンダーバイアス」ない環境で学ぶ

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「スタンフォード大学」と取り組む協働オンライン講座

さらに、同校では米スタンフォード大学とのオンライン協働オンライン講座「Stanford e-Eiri」という取り組みも行っている。こちらは高校2年生の9月以降の半年間に、月1~2回、2時間ほどSDGsなどをテーマに、生徒自ら英語でオンライン授業を行うというものだ。

Stanford e-Eiriの様子。海を越えて学びを深める

「スタンフォードの先生がレクチャーをするほか、生徒自身が先生役となってクラスのディスカッションをファシリテートすることが課題に課されています。最初は単語しか話せない生徒たちも次第に自ら積極的に発言するように変わっていきます。海外とやり合う度胸がつくとともに、視野を広げるためにもよい機会となっています」

新たな取り組みを続ける英理女子学院高等学校。こうした取り組みが人気を呼び、志願者数は急増。生徒や父兄からも高い評価を受けるようになっている。

そんな髙木氏にこれからの子どもたちが身に付けるべき力とは何かと聞くと、「自ら手を挙げて、言いたいことがきちんと言える力」。そして「自由な発想」が何よりも欠かせないという答えが返ってきた。

「今、多様性が重視されるようになった一方で、ITテクノロジーの世界ではジェンダーギャップが広がり続けています。ただ、テクノロジーを学びたい女性は世界的に見ても少なくないはずです。教育で最も大事なことは子どもの興味や好奇心を応援してあげることです。そのためにも、私たちはSTEAM教育を通して、積極的な姿勢や自由な発想を育んでいきたい。そんな私たちの試みがうまくいけば、今後は海外の留学生も受け入れたいと考えています。そして、将来的には世界に通用する女性のためのSTEAM教育の学校にしていきたいと思っています」

髙木 暁子(たかぎ・あきこ)
学校法人高木学園理事長。慶應義塾大学経済学部卒業。1999年よりトヨタ自動車、2002年より日本ロレアルで商品開発やマーケティングを担当。その後、08年に英・ロンドンビジネススクールで MBA を取得。同年に学校法人高木学園の100周年を機に経営に携わるようになり、翌09年に理事長に就任

(写真はすべて髙木氏提供)

制作:東洋経済education × ICT編集チーム

東洋経済education × ICT

小学校・中学校・高校・大学等の学校教育に関するニュースや課題のほか連載などを通じて教育現場の今をわかりやすくお伝えします。

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