このように、少子化の本質的な原因を探れば、それは少母化であり、少母化の問題をさらに突き詰めていけば、その根源的な原因は、有配偶女性人口そのものの減少、つまり、婚姻数の減少であることが明らかになります。
戦後からの出生数と婚姻・離婚との関係をひも解くと、さらにわかりやすくなります。次のグラフは、戦後からの出生数を発生結婚数当たりで割った「発生結婚出生数」と結婚から離婚を差し引いた持続結婚数当たりで出生数を割った「持続結婚出生数」の比較です。
有配偶率を上げないと子どもは生まれない
ご覧の通り、戦後の第1次ベビーブーム期は、発生結婚出生・持続結婚出生ともに高いのですが、まず赤い持続結婚出生数の推移に注目してください。第2次ベビーブームを含む1971~1980年の持続結婚出生数は、直近の2011~2020年とほぼ変わりません。
これは1970年代に結婚が多く離婚の少なかった「多婚少離」の時代であり、2010年代は逆に結婚が少なく離婚の多い「少婚多離」の時代という違いによるものです(参照:『「3組に1組は離婚」は本当か?データで徹底検証』)。つまり、離婚しない夫婦単位でみれば現在も1970年代も産む子どもの数は違いません。
このグラフからはもう1つ発見があります。離婚を考慮しない「発生結婚出生数」でみれば、1990年代以降ずっと1.5人で変わらず推移しています。つまり、婚姻数を1つ増やすということは計算上1.5人の子どもが生まれるということを意味します。
繰り返しますが、今の出生数減は子を産む母親の数の絶対減によって起きているもので、それは婚姻数が減っていることによります。ただでさえ減り続けている15~49歳までの女性人口の有配偶率が上がらなければ、間違いなく子どもは生まれてこないのです。
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