横浜に登場「都市型ロープウェー」は世界で活躍 増える導入、NYやロンドンで観光と日常の足に

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NYのルーズベルト・アイランド・トラムウェイは、マンハッタン島とその東側を流れるイースト川の中州、ルーズベルト島とを結んでおり、開業は1976年とすでに40年以上の歴史を持つ。

ニューヨークの「ルーズベルト・アイランド・トラムウェイ」はマンハッタン島とイースト川の中州であるルーズベルト島を結ぶ(写真: marcorstock/PIXTA)

940mの距離を定員109人の2台のゴンドラが往復し、所要時間は約3分。島に住む人々の通勤の足として使われているが、数々の映画にも登場するイースト川にかかる橋「クイーンズボロ橋」が真横に見られるとあって、観光客の利用も少なくない。

一方、ロンドンのエミレーツ・エアーラインは、現在の英国首相ボリス・ジョンソン氏がロンドン市長在任中、「NYのようなロープウェーを我が街に」と考え架設されたという経緯がある。ロンドン東部のテムズ川両岸を結んでおり、ドーム状のイベント施設「O2アリーナ」と、対岸の会議・展覧施設「ロンドンエクセル」があるローヤルアルバートドック周辺の住宅街をつないでいる。

ロンドンは小型ゴンドラが多数循環

こちらは大型のゴンドラが往復するNYと異なり、横浜のロープウェーなどと同様に小型のゴンドラが多数循環する「自動循環式ゴンドラリフト」というシステムを採用している。次から次へと定員10人のゴンドラが回ってくるため、少ない待ち時間で乗れるという利点がある。

ロンドンの「エミレーツ・エアーライン」は小型のゴンドラが多数循環するシステム。エミレーツ航空がスポンサーとなっているためこの名が付いている(筆者撮影)

開業は2012年で、同年に開催されたロンドン五輪の主要2会場を結ぶ目的もあって建設された。中東の航空会社であるエミレーツの名を冠しているのは、建設費4500万ポンド(約65億円)のうち、同社がスポンサーとして3600万ポンドを負担したという経緯による。全長は1kmで、ピーク時には両岸を5分で結ぶ能力があるが、普段は最長10分かけて運行している。川面からの高さが最高90mもあるので、天気がよければロンドン市内の眺望も楽しめる。

このような移動需要と観光需要を兼ねたロープウェーはアジアにもある。歴史の長いものとしては、中国の長江沿いの大都市・重慶にある長江索道が挙げられる。起伏の多い街の中で文字通り長江の両岸を繋いでおり、全長は1166m、2つの80人乗りゴンドラが行き来している。

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