湘南ライナー廃止後も「お得に着席通勤」する技 特急に極力安く乗るか、ほかの手段を使うか
特急料金の節約方法では、途中駅で区間を分割して購入する方法をこれまでに何度も紹介しているが、東海道線ではあまり使えない。とくに、チケットレス通常料金の場合は区間分割購入で安くなる区間はない。これは中央線や常磐線などとは違って距離が短く、151km以上の区間がないことによるものである。
ただし例外もある。グリーン車利用の場合だ。東京―伊東間のグリーン車特急料金は3150円だが、東京―横浜間1280円と、横浜―伊東間1540円の組み合わせで買えば、合計2820円となり330円お得だ。チケットレスだと430円安くなる。
特急化で利用は増えるのか?
運行開始直後の3月15日と16日の2日間、特急「湘南」に乗ってみた。東京発はライナー時代なら少なくとも窓際の座席と一部の通路側席が埋まっていたが、窓際すら埋まらない状況。乗っていた人も東京から51km以上となり特急料金が上がる手前の大船での下車が多く、品川から50km以内の藤沢発車後はほとんど乗っていない状況であった。また、新宿発に至っては必ず51km以上の料金になるためもあってか、渋谷発車後も空席を示す赤ランプがズラッと並んでいた。
はたして特急化によって利用は減るのか。Twitterでアンケートを取ってみると232票の投票があり、以下のような結果となった。
1:有料着席通勤をやめる:107票(46%)
2:特急化後に着席通勤を始めてみたい:37票(16%)
3:朝または夜のみ継続:35票 (15%)
4:朝・夜ともに継続:53票(23%)
個人によるTwitterでのアンケートなのであくまで参考だが、もともとのライナー利用者(1・3・4)だけだと合計195票で、うち55%にあたる107人が値上げにより有料着席通勤をやめるとの答えだった。一方で特急化後に利用を始めてみたいという人も一定数はいるようだ。
今回は有料着席通勤の値上げから東海道線の通勤者を守るべく、さまざまな料金節減法を検討したが、いかがだったであろうか。誰か「N国」ならぬ「JR東日本からサラリーマンを守る党」を立ち上げてくれ、という声が出てもおかしくなさそうなほどの料金差ではないか。今までライナーに乗っていたものの仕方なく普通列車で帰宅することにした人もいるはずで、その結果空席だらけの特急が走っているとすればそれは社会として望ましい姿なのだろうか?
特急「湘南」は通勤スタイルにおける格差を象徴する列車とも言えるだろう。
記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
印刷ページの表示はログインが必要です。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
無料会員登録はこちら
ログインはこちら