すき家、「5月既存店8%増」のカラクリ 既存店の基準が4月から変わっていた!

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牛丼大手3社の5月の既存店売上高が出そろった。ゼンショーホールディングス(HD)の「すき家」が2カ月ぶりのプラス、松屋フーズの「松屋」は昨年12月以来のプラスとなった。一方、吉野家ホールディングスの「吉野家」は2カ月連続のマイナスだった。

目立った伸びを見せたのが「すき家」だ。既存店客数、客単価とも前年を上回り、既存店売上高は前年同月比で8.1%増となった。「4月以降の牛丼の値下げが来店動機になっている。高単価のトッピング商品も好調に推移している」(ゼンショーHD・広報室)という。

過去にない規模の一時休業

営業時間変更のお知らせが入り口に貼られた店舗(4月下旬撮影)

だが、この数字にはカラクリがある。すき家では、新年度に入った今年4月から既存店にカウントする基準を変えているからだ。具体的には、一時休業や営業時間を短縮した店、リニューアル工事中の店舗は既存店に含めなくなった。そのため、8.1%増という数字を額面通り受け取るのは必ずしも正しくない。

基準を変えた背景にあるのが休業の増加だ。すき家では2月以降、人手不足などから、一時休業に追い込まれる店舗が出始めた。全国2000店のうち、4月12日には1日あたり最大となる123店が一時休業や時間帯休業(1日のうち1時間でも休業した店舗)した。また、店舗改装や実験的に深夜・早朝の営業を休止したことで、4月は合計400以上の店舗が一時休業・休止、営業時間を短縮している。ゼンショーHDの広報によれば「過去にこのような規模の一時休業をしたことはない」という。

もっとも、改装による営業休止や一時休業は過去にもある。これらも含めて既存店としていたものを、今年度から含めなくなったことについて、「人手不足などの影響による一時休業が相次いだことで、前年との比較に誤解を与えるおそれがある。既存店の比較では前年とのトレンドの変化を見てほしい」(ゼンショーHD・広報室)と言う。

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