iPadで出版はどう変わるか--救世主か、あるいは…

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 コンデナストはすでにiPhone(iPodタッチ含む)に対応した雑誌を販売している。ちなみにGQのiPhone版1月号は1万5000以上のコピーが売れたという。

ただし、必ずしもアップル製品ベッタリなわけではない。サンフランシスコ中心街の編集部で、iPad版ワイヤードを開発中のデジタルディレクター、スコット・ダディチ氏は次のように強調する。

「この夏にiPad版を出すが、現在準備しているのはそれだけではない。フラッシュが見られるアドビ・エアー向けの開発も進めている」。

ネット上の映像ビデオの75%にアドビのフラッシュが使われている。しかし、アップルはiPhoneと同様、iPadにもフラッシュを採用しない方針。だが、ヒューレット・パッカード(HP)が年内発売を目指すマイクロソフト「ウィンドウズ7」搭載のスレートPCには、フラッシュが採用される。

iPadだけでなく、他社から同様の製品がたくさん控えているのが、米国の今の状況。今年1月、ラスベガスで開催されたコンシューマ・エレクトロニクス・ショー(CES)では、HPに加え、デル、レノボなどの大手パソコンメーカーが、独自のタッチパネル式タブレット型パソコンを展示していた。そこを見越して、ワイヤードではデジタルコンテンツを作成中だ。

アドビ・エアー向けの試作品を見せてもらった。すると、記事に対応した関連映像が映し出されるほか、インタビュービデオも流れる。写真は回転させて、違う角度から見ることも可能だ。

ファッション広告では、モデルの写真上の赤い点をカーソルでなぞると、靴の広告から洋服の広告に移動する。車の広告では画面下のアイコンをクリックすると、最寄りのディーラーを紹介する画面がポップアップされた。「今、メディアの世界で革命が起こっている。読者も広告主も相互に、即座に、コミュニケーションできる世界が出現している」(ダディチ氏)。

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