シリコンシャンプー「毛穴に詰まる」説の無根拠 たとえ洗い残しがあっても体に害は及ぼさない

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ヘアケア製品でのシリコーンのおもな役割は、コーティング作用です。油性成分なのでたしかに落とす必要はありますが、肌につくこと自体に問題はないので、たとえ洗い残しがあっても、からだに害を及ぼすことはありません。

毛穴からからだにとり込まれて蓄積するというような情報もありますが、粒子の大きさを考えても、そんなことは起こりえません。不安を煽る情報に惑わされる必要はないのです。

髪への影響という意味では、シリコーン配合製品でうたわれている効果に間違いはなさそうです。コーティング作用のおかげで、洗髪やすすぎの際の毛髪どうしの摩擦をやわらげるのも本当ですし、ダメージを受けてパサついた髪には艶のある質感を与えてくれるというのも事実です。

そんなわけで、シリコン入りかノンシリコンどちらを選ぶかは、個々人のお好みしだいだといえます。艶のあるなめらかな仕上がりが好みならばシリコン入りを、さらさらのサッパリした質感が好みならば、ノンシリコンを選ぶとよいでしょう。

気にすべきは「洗いすぎ」

ただ、ひとつ、みなさんに気をつけていただきたいことがあります。シリコン入りにせよノンシリコンにせよ、重要なのは、それは「洗い方」です。

頭皮は顔などの肌に比べてなぜか強いと思われがちですが、そんなことはありません。ですから、ゴシゴシ爪を立てて洗ったり、強い刺激を与えたりするのはやめましょう。

とくに、頭皮に痒みがある方に、痒みの原因を洗い落とさんばかりに一生懸命その部分をこする傾向があります。地肌も髪もこすりすぎると傷つきますし、頭皮が傷つけばさらに強い痒みを引き起こす原因となります。指の腹を使って、できるだけやさしく洗うよう心がけてください。

また、1日に何回もシャンプーするのも、あまりおすすめできません。髪も肌も、洗えば洗うほど乾燥しますから、脂が出やすくなってさらに洗いたくなる、という悪循環も生じやすくなります。肌に本来備わっている機能を生かすなら、シャンプーで頭を洗うのはじつは週2回でも十分。

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