わが子と「14年ぶりに再会」した53歳男性の思い 浮気が理由で離婚後、会うことができなかった
この状況は2人も知っていたようで、それを押し通してでも会ってほしかったという思いがあったそうです。
健太さんが20歳という大人の節目に、母親とけんか覚悟で「どうしても父親に会いたい」という思いをぶつけてくれたおかげでかなった再会。子どもたちは再会するにあたって不安はなかったのかというと、「僕たちがお父さんに会いたいと願っていたのと同じく、きっとお父さんも僕たちと会いたいと思っていてくれるはずだ」と強く信じていたそうです。
2人の心の中では、「いつも遊んでくれて、優しくて、かっこいいお父さん」という思い出のまま。そんなお父さんが突然家を出ていなくなってしまったというのは子どもたちにとってもつらい14年間だったのでしょう。
子どものうちはどうしても両親、大人の事情に左右されてしまう環境にあります。会えるも会えないも親権者である大人次第で、思いは心にしまっておくしかないのが子どもというものです。元奥様だって心の傷が深かったからこそ、制裁も厳しくしてしまったのでしょう。
大人の事情に従うしかない子どもたちへの向き合い方
現在において、離婚だけでなくあえてシングルを選んで子育てをするという方が増えてきています。今回このお話を伺ったときに、皆さん状況はさまざまですが、子どもの気持ちをどこまでくむことができるのか、どこまで子どもたちの心の深いところまでしっかり向き合うことができるのか、大人の事情に従うしかない子どもたちへの向き合い方が今後もっと大切なテーマになってくると感じました。
健司さん親子は、現在では息子、娘それぞれと毎日連絡を取り合っているそうです。とくに息子の健太さんは、「男同士だから話したいこと」もあるようで、将来の社会生活への相談や、恋の話など、ずいぶんとお父さんを頼りにしているようです。何年会えずにいても、強い親子の絆を感じたエピソードでした。
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