矢部浩之「あえて岡村を公開説教した」深い事情 「ナイナイのANN」復活が打ち消す2人の不仲説
5月14日深夜、ラジオ番組『ナインティナイン岡村隆史のオールナイトニッポン』で衝撃的な発表があった。
一度は卒業したはずの矢部浩之が番組に復帰し、『ナインティナインのオールナイトニッポン』が復活することになったのだ。これは、単に一度終わったラジオ番組が復活するということ以上に大きな意味を持つ事件だった。
もともとは『ナインティナインのオールナイトニッポン』という番組が1994年に始まり、ナインティナイン(ナイナイ)の2人が出演していた。ところが、2014年9月に矢部浩之が自らの意志で降板をすることになり、そこからは番組名を改め、岡村隆史が1人で番組を続けることになった。
彼らのラジオを長年追いかけてきたファンにとって、これは想像もしていなかった奇跡的な復活劇だった。「番組復活の意義」について、コンビのこれまでの歩みを振り返りながら考えていきたい。
「異例の売れ方」をしたナイナイ
ナイナイは、当時の関西芸人の中では特殊な売れ方をしたコンビだった。大阪でほとんど目立った活動をしないまま、いきなり東京に出てきて全国区の人気者になったのだ。これはほとんど前例のないことだった。
通常、関西芸人は若手のうちは大阪を拠点に活動する。そして、大阪である程度の成功を収めてから、その実績を引っさげて東京進出を果たす。ナイナイの先輩である明石家さんまもダウンタウンもその道をたどってきた。いま東京で活躍している千鳥も、かつては大阪で数多くのレギュラー番組を持っていた。
しかし、ナイナイは結成してまもなく、吉本芸人のアイドルダンスユニット「吉本印天然素材」のメンバーに抜擢され、東京進出を果たしてしまった。さらに、若手芸人の発掘を目的とした深夜番組『新しい波』への出演を皮切りに、『とぶくすり』や『めちゃ×2モテたいッ!』を経て、伝説のお笑い番組『めちゃ×2イケてるッ!』の中心メンバーとなった。
あれよあれよという間にレギュラー番組が次々に決まり、東京での仕事が増え続け、次世代のスター候補として注目されるようになった。すぐ上の世代の芸人とも比較されて「ポスト・ダウンタウン」などとはやし立てられた。
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