日経平均38円安、利益確定の要因は何だったか

5日ぶり反落、東証1部の売買代金は4.6兆円

 5月29日、東京株式市場で日経平均は5日ぶりに反落。前日の米国株式市場が軟調だったほか、これまでの上昇で高値警戒感が台頭してきたことから、利益確定売りが先行する形となった。写真は東京証券取引所で2018年10月撮影(2020年 ロイター/ISSEI KATO)

[東京 29日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は5日ぶりに反落。前日の米国株式市場が軟調だったほか、これまでの上昇で高値警戒感が台頭してきたことから、利益確定売りが先行する形となった。ただ、経済活動再開や政府の経済対策などへの期待が大きく、全体的に底堅い動きとなり、日経平均は瞬間的に前日比プラスに浮上する場面もあった。

きょうの大引けでMSCI(モルガン・スタンレー・キャピタル・インターナショナル)定期見直しに伴うパッシブ連動資金のリバランスが行われたことも手伝い、東証1部の売買代金は4兆6423億8600万円と膨らみ、今年3番目の大商い。日本株の資金流出入は750億円程度との観測もあり、それを除いても活況だった。

28日の米国株式市場は終盤に値を下げ、反落して終了した。トランプ大統領がソーシャルメディア(SNS)に関する大統領令に署名するとしたことでフェイスブック<FB.O>などが終盤の取引で売られたほか、トランプ氏が中国に関する記者会見を29日に行うと表明したことも重しとなった。

一方、日本株は前日までに日経平均が1500円を超す上昇となっており、テクニカル面で高値警戒感を示す指標が増えている。このため、上値が買いにくいとの意識が働いたほか、週末とあって積極的に新規のポジションが取りにくいため、終始、動きが重い展開。ショートカバーで戻す場面がありながら、続伸とはならなかった。

市場では「銀行、鉄鋼など出遅れ株を買ったのに続き、材料株まで上昇。全体的な底上げにおいて、物色面で一巡感が生じてきたことも上値を重くしている」(SBI証券・シニアマーケットアドバイザーの雨宮京子氏)との声が聞かれる。

TOPIXも反落。東証33業種では、鉄鋼、海運業など28業種が下落、上がったのは医薬品など5業種にとどまった。個別では、ファーストリテイリング<9983.T>が大幅上昇となり、2月20日以来の6万円台回復となったほか、武田薬品<4502.T>など薬品株が総じてしっかり。半面、キヤノン<7751.T>など輸出関連株に安い銘柄が多く、東京エレクトロン<8035.T>など半導体関連株も安い。日産自動車<7201.T>も急反落した。

東証1部の騰落数は、値上がり674銘柄に対し、値下がりが1438銘柄、変わらずが58銘柄だった。

日経平均<.N225>

終値      21877.89-38.42

寄り付き    21807.63

安値/高値   21710.80─21955.44

 

TOPIX<.TOPX>

終値       1563.67 -13.67

寄り付き     1566.67

安値/高値    1561.37─1576.27

 

東証出来高(万株) 238386

東証売買代金(億円) 46423.86

 

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