日経平均は403円高、二番底の心配はないのか 午後になってから急速に上昇した理由は?
[東京 8日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は4日続伸。前日の米国株式市場は小反落したものの、米株先物がプラス圏で推移したことや、為替の円安基調を受け、短期筋の海外勢を中心に先物の買い戻しが入った。
7日の米国株式市場は、主要3指数が小反落した。ニューヨーク州で新型コロナウイルスに感染した入院者の増加ペースが安定の兆しを示している一方、死者は前日から731人増え、1日当たりの死者数としてはこれまでで最多となるなど、予断を許さない状況が続いている。
日経平均は前日比97円58銭高でスタート。前場では1万9000円の上値の重さが意識され、方向感に欠ける展開となったが、後場に入って上げ幅を急速に拡大。一時504円16銭高の1万9454円34銭の高値を付けた。米株先物が後場にプラス圏で推移したことや、ドル/円が一時109円台となったことが材料視された。
市場では「米株先物が後場プラス圏で推移したことを受け、短期筋の海外勢の先物買いにより、急速に上げ幅を拡大した。二番底の懸念は依然として残っているものの、水準的にも遠くなっていることから、安心感が広がっている」(三井住友アセットマネジメントのシニアストラテジスト、市川雅浩氏)との声が出ていた。
国内での緊急事態宣言については「法的な拘束力があるものではないので、失望感もなければ安心感もない。昨日の時点で織り込み済み」(同)という。
TOPIXは3日続伸。東証33業種では29業種が値上がり。空運業、陸運業、証券業、医薬品などが値上がり率トップとなった。鉱業、石油・石炭製品、鉄鋼、銀行業は値下がりした。
個別ではファーストリテイリング<9983.T>が後場急伸。7.7%高となり、日経平均を約121円押し上げた。市場からは「ファーストリテイリングだけでなく、高島屋<8233.T>やしまむら <8227.T>なども買われている。先行して売られていた銘柄が緊急事態宣言の発令でいったん材料出尽くしとなり、買い戻しが入っている」(東海東京調査センターのストラテジスト、関邦仁氏)との声が出ていた。
東証1部の騰落数は、値上がりが1634銘柄に対して、値下がりが478銘柄、変わらずが56銘柄だった。
日経平均<.N225>
終値 19353.24+403.06
寄り付き 19047.76
安値/高値 18,730.80─19,454.34
TOPIX<.TOPX>
終値 1425.47 +22.26
寄り付き 1408.61
安値/高値 1,393.50─1,431.90
東証出来高(万株) 168156
東証売買代金(億円) 28114.89
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