政府が約束「マスク月6億枚確保」本当の行き先 なぜ私たちの手元に届かないのか?
そもそも、「月6億枚」という数字に過度の期待をしてしまった感がある。実はコロナ以前の需要も「平均で月約3.6億枚」(前出のマスク班)と、そこそこあり、現在のマスク着用率をみると6億枚程度では足りなくなるのも当然だ。
消毒液にトイレットペーパーは?
同じく品薄の手指アルコール消毒剤はどうか。
厚労省は2月の生産量について、約170万リットル(1日当たり約2800万プッシュ分)で、昨年月平均の1.8倍の増産と公表している。
「手ピカジェル」などで国内トップシェア(約5割)を誇る「健栄製薬」(大阪市)は、
「休日返上で例年の3倍にあたる1日約10万本をフル生産中です。品薄解消のメドは明言できませんが、一般のお客さまから『購入できない』という声のほか、『使い方』を尋ねる内容も交じるようになってきました。現在、長期化を見据えてさらなる設備増強を検討中です」(広報)
一方、デマが原因で買いだめが発生したトイレットペーパーについて、メーカー団体の『日本家庭紙工業会』は「首都圏の一部を除き、品薄は解消しつつある」と明かす。
「メーカーには十分在庫があり、問題は小売店に納品する卸業者の配送能力。かねて運転手不足に悩まされており、簡単に配送回数を増やせない。商品がかさばるため1度に納品できる数量も限られる。しかし、全国的に何らかの商品は陳列できている店舗がほとんどになった」
と担当者。
首都圏の駅前にあるような狭い店舗はバックヤードが限られ、店頭に8パックしか並べられないため「9人目からのお客さんが買えなくなりやすい」(同)という。
ちなみに関東は柔らかい肌触りの「ダブル」が好まれ、関西はコストのいい「シングル」が人気とか。小池百合子都知事の外出自粛要請で再び品切れを招いたが、今度こそ冷静になって待ちたい。
記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
印刷ページの表示はログインが必要です。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら