サン電子の総会前に直言!「物言う株主」の本音 オアシスCEO「我々はエンゲージメント株主」
――オアシスが「上場廃止のリスク」だと主張していることに対して、サン電子の経営陣は「営業CFはプラスであり、総会招集請求の理由は間違っている」と反論しています。
営業CFがプラスというのは枝葉の話にすぎない。くり返して言うが、会社の純利益は4期連続で赤字となる見通しだ。これは緊急事態であり明確な「上場廃止のリスク」だ。こうした赤字の終わりが見えない状況下で定時の株主総会開催を座視して待つことはできず、強い危機感を抱く株主として臨時株主総会の開催を求めることは権利の行使ではなく、デューティ(義務)だと考えている。
「ファイナンスのスキルが欠如」
――オアシスが推挙している取締役候補者について、サン電子経営陣は「経営経験がない」「ビジネス経験がない」といった理由で反対しています。
その指摘は不正確で的外れだ。何度も言おう。会社は4期連続で赤字となる業績予想を出しているのだ。
この事実は、彼ら経営陣にファイナンスの知識が欠如していることを浮き彫りにしている。中核子会社であるセレブライトの業績は非常によい。にもかかわらず2019年の第三者割当増資の際には、市場価格から大幅にディスカウントされた価格で売ってしまった。
既存株主の株式価値を著しく毀損させた「不当な取引」だったとわれわれは考えているが、驚くことに、こんな不当な取引を後押ししたアドバイザーに対し、異常に高いフィー(手数料)を払っていた。こちらの試算では、取引額の約8%をアドバイザーに支払っている。
われわれは取引の中身を分析し、企業の価値を著しく損ねる取引であったことを会社側に数字で説明をした。すると会社は、おかしな取引をしていたことに気づいてもいなかった。われわれが指摘をして初めて彼らは気づいたのだ。彼らのファイナンススキルの欠如は明らかで、それが株式の価値、企業の価値を毀損している。