京成にもある「加算運賃」、いつ引き下げられる? さらなる利用者獲得へ京王や京急に続くか

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京成船橋などを経由して成田空港と京成上野を結ぶ京成本線の電車(写真:tarousite/PIXTA)

2019年に京浜急行電鉄、京王電鉄、JR北海道が加算運賃を引き下げた。昨年は元号が平成から令和に代わったが、加算運賃についても大きな変化が起こった年になった。

本記事では、京急電鉄と京王電鉄の加算運賃引き下げについて見た後で、空港アクセスを担う点で京急電鉄と共通点を有する京成電鉄の加算運賃の行方と、仮に加算運賃が撤廃された場合に発生する問題について考えてみたい。

京急が加算運賃引き下げ

京急電鉄は天空橋―羽田空港国内線ターミナル間と他区間をまたがって利用する場合に上乗せされる加算運賃を170円から120円引き下げて、50円とした。これにより、品川―羽田空港国内線ターミナル間は消費増税分の10円の値上げを反映させても、410円から110円値下げの300円(現金運賃。以下同じ)となった。同社の公表資料「加算運賃の状況」によると、2018年度末時点での建設コストの回収率は81.8%である。

もう一方の羽田空港アクセス鉄道である東京モノレール・モノレール浜松町―羽田空港第2ビル間は土休日に発売されている割安な企画乗車券を除けば普通運賃は500円で、京急電鉄の加算運賃引き下げで両社の価格差は拡大した。

国土交通省の2017年度「航空旅客動態調査」によると、羽田空港アクセスのシェア(平日)は、京急電鉄31.8%、東京モノレール23.3%、空港バス+高速バス21.2%となっている。2011年度比で、京急電鉄はシェアを2.4ポイント伸ばす一方、東京モノレールは8.3ポイント落とした。バスは横ばいであった。京急電鉄の運賃値下げによって、両社の差のさらなる拡大も予想される。

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