あえて「古いボルボ車」を売るディーラーの正体

フルレストアから修理、車検まで幅広く対応

ボルボの往年の名車の1台「P1800ES(1973年式)」(撮影:クリハラジュン)

「愛車」と呼ばれることがあるように、工業製品であるにもかかわらず愛情やこだわりを持って接することが多い自動車。できれば気に入った1台を末永く乗りたいと考える人も多いだろう。しかし、そこに大きく立ちはだかるのが、故障や経年劣化によるトラブルだろう。

もちろん工業製品であるから、ダメになった部品を良品に交換すればまた問題なく使えるようになるのだが、問題となるのはその部品の供給だ。自動車はご存じのとおり、毎年新モデルが登場する。そのため、生産終了から一定期間が経過した車種に関しては徐々にその部品の供給が終了していき、直したくても部品が出ないということが起きてしまう。

東洋経済オンライン「自動車最前線」は、自動車にまつわるホットなニュースをタイムリーに配信! 記事一覧はこちら

最近ではマツダが初代ロードスターのレストアプロジェクトを開始したり、NISMOが第2世代スカイラインGT-Rの部品を、ホンダがビートの部品をそれぞれ再生産したりするなど、古いモデルに対する対応を始めるメーカーも登場しつつあるが、それよりも前から旧型車のパーツを粛々と供給し続けていたメーカーがあった。それがスウェーデンの自動車メーカーのボルボである。そしてクラシックモデルを受け入れる場所として、日本法人であるボルボ・カー・ジャパンが2016年8月に立ち上げたのが今回紹介する「KLASSISK GARAGE(クラシックガレージ)」なのだ。

正規ディーラーが行うという価値

クラシックガレージはボルボ直営の正規ディーラーであるボルボ・カーズ東名横浜の敷地内に専用のガレージを構え、基本的には90年代初め頃までの後輪駆動時代のモデルを中心に取り扱う(ユーザーからの要望があればそれ以降のモデルも取り扱ってくれる)。

実はボルボの日本への正規輸入は1960年代にまでさかのぼり、それから現代に至るまでの細かな資料が残っているというのが、正規ディーラーがクラシックモデルを手がけるうえでの強みと言えるだろう。もちろん、修理のノウハウは正規ディーラー網を通じて全国に共有することができるので、クラシックガレージには遠くて足を運べないというユーザーでも、近所の正規ボルボディーラーに相談すればディーラーとクラシックガレージが連携して対応してくれるのだ。

つまり、全国どこにいても一定のクオリティーのサービスを受けられるというのが、一般的な専門店や修理工場とは異なるポイントであり、正規ディーラーが行う最大のメリットというわけなのである。

次ページ往年の名車に試乗する機会も
自動車最前線の人気記事
トピックボードAD
関連記事
  • ぐんぐん伸びる子は何が違うのか?
  • ソロモンの時代―結婚しない人々の実像―
  • コロナ後を生き抜く
  • 本当に強い大学
トレンドライブラリーAD
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
コロナ時代の勝者と敗者<br>不動産 熱狂の裏側

実体経済の悪化を尻目に、国内外から熱い視線が注がれる日本の不動産。業界の雰囲気とは対照的に、上場不動産会社の株価は軒並み軟調です。コロナ後の新常態で誰が笑い、誰が泣くのでしょうか。現場の最新情報を基に不動産市場の先行きを展望します。

東洋経済education×ICT