あけましておめでとうございます。新たな年が始まると気分も一新。頭の中もリセットされ、一気に目標が達成できそうな心持ちになってきます。
おかげさまで、日本女子ツアーは昨年も大盛況でした。開幕戦から17試合連続して違う顔ぶれが優勝し、実力が拮抗して誰が勝ってもおかしくない、戦国時代に突入しました。そのため、誰が賞金女王になるのかも最後までわからず、最終戦の最終日、18番ホールで誰も予想できなかった試合展開で決まったのが、26歳の古閑美保さん。古閑さんは公式戦1勝を含む年間4勝を挙げました。また、初優勝者も37試合中8人、そのうち6人が22歳以下です。上位50人に与えられるシード権(試合に出場できる権利)の平均年齢は27・6歳。今の女子ゴルフ界で中心的に活躍している選手層は圧倒的に若くなっています。そんな中、テレビの平均視聴率は7・7%で、見る側の嗜好の多様化にも合致して、トップスターがツアーを引っ張ってきた今までの流れとはまた違う環境も、受け入れられるのだなと思いました。
さらに、試合会場に足を運んでくださるギャラリー数もここ数年増加傾向で、昨年の累計では57万0656人、1試合平均でも1万5423人が、現地でプロの試合を目の当たりにしています。たとえばプロの中の日本一を決める試合、日本女子プロゴルフ選手権は石川・片山津ゴルフ倶楽部で開催され、3万6352人の方が来場し、来場者数の新記録を樹立しました。通常スポンサーの試合は固定された場所で開催されますが、唯一、女子プロ選手権は毎年開催場所が変わり、全国を移動しています。テレビを通してだけではなく、試合は生で観るからこそ、より体感できる選手の息づかいや緊張感、臨場感、試合から生まれる感動を、ぜひ全国の人に味わっていただきたいと思っています。また、広大な緑の芝生の上を歩くだけでも気分が晴れますし、季節ごとに変わる木々の色も楽しめます。ピクニック気分にもなりますし、ゆっくり休んでピクニックもできるのが、ゴルフ観戦のよいところだと思います。ちなみに、今年は岐阜・岐阜関カントリー倶楽部です。
さて、国内だけではなく今年は米国女子ツアーに参戦する選手が4人となりました。上田桃子さん、宮里藍さん、大山志保さん、宮里美香さんです。なかでも、宮里美香さんはプロデビューを米ツアーから始めます。今までに例のないパターンが生まれました。これまでのアマでの実績も抜群。昨年米国に渡り、1年間英会話やゴルフのレッスンなどを受けて現地で勉強し、準備を整えていたようです。
プロゴルファーは試合のあるところならばどの国でも、出場権さえ獲得できれば、仕事ができます。国内でがんばる人、海外でがんばる人、人それぞれの生き方、やり方で夢をつかみ取ってほしいです。
1963年福島県生まれ。89年にプロ初優勝と年間6勝を挙げ、90年から米ツアーに参戦、4勝を挙げる。欧州ツアー1勝を含め通算15勝。現在、日本女子プロゴルフ協会(LPGA)理事。TV解説やコースセッティングなど、幅広く活躍中。所属/日立グループ。
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