金もコネもない25歳が「人気財布」を作れた理由 異例のヒットの裏にあるWebサービスの支え

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VALUは、株式会社が株を発行するのと同様に、個人の社会的評価をもとに「VA(ブイエー)」という名の個人株式を発行し、売買できるサービスだ。VAは株式会社の株と同様に人から人へと売買が可能で、価格も需給に応じて変動する。個人の将来性や社会的評価をもとに投資することも可能で、個人の活動をお金に換算して取引する「評価経済」を具体化したサービスとも言われている。

VAは仮想通貨ビットコインと交換することもできるが、売買ともに「買いたい人」と「売りたい人」が現れないと成立しないため、すぐに売ったり買ったりできるとは限らない。

VALUの仕組みとは?

中島さんが昨年10月にVALUのアカウントを作ると、まずはじめに1000VAが付与された。アカウント作成の際には、ツイッターやフェイスブック、インスタグラムなどSNSのフォロワー数やその人の職業などに応じて、VALUの運営会社(株式会社VALU)が個人の”価値”を評価する。中島さんの場合は1000VAと評価されたが、最初に100VAと評価される人もいれば、1万VAと評価される人もいる。

開設直後の中島さんのVA価格(いわば株価)は0.0037BTC(ビットコイン)。1BTCは現在約43万円なので、当時の中島さんの1VAは約1591円ということになる。1000VA保持していたので、日本円に換算すると、時価総額は159万円相当だ。

その後、売買によって中島さんのVA価格は変動し、現在は0.0051BTC(約2193円)まで上昇した。

株式保有者には配当金や株主優待があるように、VALUでは自分のVAを買ってくれた人に対して、自由に優待特典を定めることができる。中島さんはVA保持者(「VALUER、バリュアー」と呼ぶ)に対して、高知の財布にイニシャルを刻印するサービスを行っている。

一方、そんぷ〜さんは優待として「香港/マカオでお茶しましょう」「ものづくりの相談に乗ります」というものを提示している。中島さんはそんぷ〜さんにVALU上で連絡を取り、「お話をお伺いしたいので、1VA売ってもらえませんか?」と相談。VALUの売買をきっかけに、交流が生まれた。

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