女性活動家を拷問?サウジ皇太子側近の暗躍 ジャーナリスト殺害を指示したとの見方も

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サウジアラビアはイエメン内戦に介入して数多くの民間人を殺したとして批判されていることもあり、カショギ殺害のあと、皇太子の人権侵害に対する世界の目は厳しくなっている。CIAの最近の報告書では皇太子とカショギ殺害を結ぶ証拠とされるものが挙げられており、CIAは事件の数時間前の皇太子とカハタニの間の通話を11件以上、傍受したと言われている。

カショギは死の直前、ニューズウィークの取材に対し、カハタニは皇太子の数少ない政治顧問の1人で、「凶暴」で「人々から恐れられている」と述べていた。カハタニは領事館内でカショギを襲うよう、皇太子の警護担当者に命じたと言われている。

皇太子をかばうトランプ

カショギ殺害に皇太子が関与したことを示す証拠が次々と積み上がり、アメリカ国内からも相応の対応を求める圧力が高まっている中、ホワイトハウスはサウジアラビアの肩を持ち続けている。武器売却契約や産油国としての影響力の他、サウジアラビアがイランとの対抗上、欠かせない存在であることも理由だという。

だがドナルド・トランプ大統領や政権幹部の意に逆らう形で、超党派の上院議員がイエメンにおけるサウジアラビアへの軍事支援をカットするという踏み込んだ決議案を提出している。

サウジアラビアとは深い関係にあるトランプ大統領とその娘婿のジャレッド・クシュナーは、カショギ殺害の身の毛もよだつ詳細や他の残酷な犯罪の数々が明らかになった今もサウジアラビアをかばい続けている。トランプはその理由の1つとしてサウジアラビアの「カネ」を挙げている。

(文:トム・オコナー/翻訳:村井裕美)

「ニューズウィーク日本版」ウェブ編集部

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