日本に居座る不届き外国人「強制退去」の内幕 不法許すまじ、河川敷で野菜育てる中国人も
午後8時、群馬県内の住宅街。2人の男はエンジンを止めた車の中で身を潜め、真っ暗なアパートの1室を見つめていた。
記録的な猛暑が続いた今年8月。夜でも気温は30℃を超えているというのにエアコンは使えない。じっと息を殺し、部屋の動きに目を凝らす男たち……彼らの正体はいわゆる“入管Gメン”。法務省・東京入国管理局の入国警備官だ。
先日、入国管理局が来年4月に「出入国在留管理庁(予定)」へと“格上げ”されることがニュースで報じられた。近年、増加する訪日外国人に伴い、強化が必要な不法滞在者の取り締まり、外国人労働者の受け入れ拡大や東京五輪に向けて、さらに増える外国人への対策が必要なためだ。
そんな中、不法滞在者は増加傾向にある。摘発された人数は東京入国管理局だけでも一昨年から2000人を超えるペース。2014年は、約400人だったことを考えるとわずか数年で急増していることがわかる。
一昔前は、都会の繁華街に潜む中国人というイメージだった不法滞在者も、最近は、茨城、群馬、埼玉などが多い。大きな工場がある地域、農業が盛んで人手の足りない地域に集まる傾向にあり、特にタイ人、ベトナム人の増加が著しいという。
群馬県のアパート前に張り込み、内偵調査を続けるのは、東京入国管理局・調査第一部門の入国警備官たち。調査第一部門では、約40人のGメンたちが1都8県を担当し、月に50〜60人を摘発するという。
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