あのベッカムも絶賛!逆輸入ラーメンの勝算 「アメリカ発」の創作ラーメンが日本に初上陸

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店舗数が増えたことで庄野氏が各店を頻繁に訪問することは難しくなったが、代わりに客がSNSに投稿した内容を細かくチェックするほか、グループ全店に設置したWebカメラで店内の様子を確認するようにしている。商品や接客に問題があれば、すぐに対処できる体制も整える。

タイやブラジルにも進出

今回、サンフランシスコの店を逆輸入として新宿にオープンさせたのは「逆輸入したラーメンが日本で話題になれば、海外でもその情報が広がる。アメリカでも日本でもお客様に本物のラーメンなんだと思ってもらえれば、文化として根付く」(庄野氏)ためだという。

麺庄グループを率いる庄野智治氏は1980年生まれ。高校生のときからラーメンを作り始めた。大学に進学するも、開業資金を貯めるため中退。25歳のときに、東京・市ヶ谷に「麺や庄の」を開業した(記者撮影)

基本的にはアメリカのレシピをそのまま持ってきているが、新宿ミロードのメインターゲットである若い女性客を意識して、若干アレンジしている。鶏白湯らぁめんは、高タンパクで低カロリーの豆乳クリームを使用することで、よりヘルシーな味わいに仕立てた。

日本では、これまでエッジの利いたコンセプトを路面店で展開するというのが中心だった。今後は、「需要があれば商業施設に出店し、幅広い層のお客様にご来店いただけたら」(庄野氏)と集客力のある商業施設も狙っていく構えだ。

海外では、サンフランシスコの2号店も計画している。これまで直営で展開してきたが、8月にはタイ・バンコク、9月にはブラジル・サンパウロにそれぞれフランチャイズ(FC)店を出店する予定だ。日本以外の地でも、庄野氏のラーメンは受け入れられるか。

常盤 有未 東洋経済 記者

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ときわ ゆうみ / Yuumi Tokiwa

これまでに自動車タイヤ・部品、トラック、輸入車、楽器、スポーツ・アウトドア、コンビニ、外食、通販、美容家電業界を担当。

現在は『週刊東洋経済』編集部で特集の企画・編集を担当するとともに教育業界などを取材。週刊東洋経済臨時増刊『本当に強い大学』編集長。趣味はサッカー、ラーメン研究。休日はダンスフィットネス、フットサルにいそしむ。

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