利便性大「大阪モノレール」は地震に負けない 空港アクセス線として活躍、隠れた人気路線

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大阪モノレールは大阪空港のアクセス鉄道として大活躍する(写真:stpure / PIXTA)

大阪モノレール(大阪空港―門真市間、万博記念公園―彩都西間)は千里丘陵を東西に横切る全長28.0kmの路線だ。2018年6月現在、国内最長のモノレールとして知られており、2011年までは世界最長のモノレールであった。

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6月18日に起きた大阪北部地震において最も運転再開が遅かったのが大阪モノレールだった。復旧が遅れた理由の背景にはモノレール特有の構造が挙げられる。大阪モノレールによると、「モノレールの路線が上空にあるため、工作車でしか復旧作業ができず、地上の人や車に被害を与えないように慎重な点検を要した」という。

6月23日に全線で運転を再開したが、点検時に部品が落下する可能性がある車両が発見された影響で、24日に再び全線で運転を見合わせるハプニングもあった。今後、南海トラフ地震が予想されるだけに、早急な対策が求められる。

大阪モノレールの弱点は2つ挙げられる。1つ目は私鉄との接続駅に私鉄の最優等列車が停車しないことだ。たとえば、大阪モノレールと接続する阪急京都線の南茨木駅には快速と準急は停車するが、快速急行や特急は通過する。大阪モノレールの終着駅でもある京阪本線門真市駅に至っては日中時間帯、優等列車は停車しない。

2つ目は大阪モノレールのスピードだ。昼間時間帯、大阪モノレールは大阪空港―門真市間を35分(昼間時間帯)で結び、表定速度は時速約36kmだ。一方、東京モノレール(浜松町―羽田空港第2ビル間)の空港快速の表定速度は時速56.5km。大阪モノレールは勾配や急カーブが多く、各停しか運行されていないので、表定速度が遅いのは致し方ないだろう。

これら2つの弱点は大阪空港から目的地への所要時間にどの程度の影響を与えるのだろうか。たとえば、大阪空港から北摂の中核である高槻市駅や京都の中心地・河原町駅に向うルートを考えてみよう。南茨木駅で阪急京都線に乗り継ぐルートと、蛍池駅で阪急宝塚線、十三駅で阪急京都線に乗り継ぐルートの2つが考えられる。両者の所要時間や運賃を比較すると以下のとおりとなる。

大阪空港→阪急京都線方面の比較(日中時間帯)
大阪空港→高槻市
 大阪空港→南茨木→高槻市:35分 620円
 大阪空港→蛍池→十三→高槻市:38分 520円 
大阪空港→河原町
 大阪空港→南茨木→高槻市→河原町:60分 750円
 大阪空港→蛍池→十三→河原町:60分 670円
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