退職金をもらう時「絶対やってはダメなこと」

銀行から電話が来たら、どうすればよい?

また「大きなおカネが普通預金に入れっぱなしになっていると不安だから、早くなにか金融商品を決めなくちゃいけないのではと焦ってしまう」――。これもお客様がよくおっしゃる言葉です。しかし焦る必要はありません。「もし銀行が破綻して、おカネがなくなったら」と気にするのなら、複数の銀行預け入れ、それぞれがペイオフ内である元本1000万円(+利息)以下になるよう分散すれば良いのです。

ある有力調査によると、大卒の社員の退職金は大企業で約2000万円、中小企業で1300万円が平均値です。確かに普通預金に置いてあるだけで、なんとなくそわそわしてしまうのも理解できますが、とにかく「銀行の提案に飛びつかない」、これが鉄則です。特に銀行の必殺技と言ってもいい2つの提案である「抱き合わせ商品」と「外貨建て保険」、は飛びついてはいけません。

「期間限定の定期預金」にまどわされるな

まず抱き合わせ商品というのは、定期預金と同時に投資信託を購入すると定期預金金利が数カ月だけ上がるというものです。これは、まずコスト面で割があいません。

たとえばある銀行の退職金スペシャルプランは「1000万円の退職金の半分を定期預金に、残り半分で投資信託を買ってください」という商品です。定期預金の特別金利は5.5%とものすごく魅力的に見えますが、実際は3カ月だけ。ウェブサイトにも「500万円の定期の受取利息は税引きで5万4784円」と丁寧に説明されています。たしかに500万円預けて3カ月で5万円以上の利息がついたら、いまどき「ミラクルだ!」と思ってしまいます。

しかし、特別金利の期間が終了すると通常の金利、すなわち0.02%程度の預金に移行します。不思議なことに、5万円の利息に気が取られていると、そのことになかなか気づけません。

問題はさらに続きます。定期預金とセットで「買わなければならない」投資信託です。この銀行では50種類ほどの投資信託が選択肢としてあるのですが、見事にすべての購入手数料が2.16%または3.24%です。つまりもし500万円分投資信託を購入すると、そのうち10万8000円から16万2000円は手数料に消えていくというわけです。

定期預金の利息は500万円に上乗せされるので「見える」のですが、投資信託の手数料は500万円から差し引かれるので、その分投資に回るおカネが少なくなります。つまり「見えない」のです。ここもトリッキーです。今どき購入手数料のかからない「ノーロードファンド」も多い中、50本の選択肢のうち1本もノーロードファンドを入れていないのは、知識のない顧客を故意に誘導しているのではないかと勘ぐってしまいます。

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