英ポンド下落、EU離脱推進派の2閣僚が辞任 ブレグジットの行方をめぐる混迷深まる

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 7月9日、ニューヨーク外為市場では、英国のジョンソン外相がデービス欧州連合(EU)離脱担当相に続き辞任したことで、英ポンドが下落した。2016年1月撮影(2018年 ロイター/Jason Lee)

[ニューヨーク 9日 ロイター] - ニューヨーク外為市場では、英国のジョンソン外相がデービス欧州連合(EU)離脱担当相に続き辞任したことで、英ポンドが下落した。

ジョンソン外相は9日、EU離脱案を巡りメイ首相が目指す柔軟路線に反対して辞任した。前日にはデービスEU離脱担当相が同様の理由で辞任したばかり。強硬派2閣僚の相次ぐ辞任により、ブレグジット(英国のEU離脱)の行方を巡る混迷は一段と深まった。

こうした中、英ポンド<GBP=>は対ドルで一時1.3%安の1.319ドルまで下落。ただその後、保守党のブランドン・ルイス幹事長がメイ首相に対する不信任投票は想定されていないと述べたと伝わったことで、ポンド相場は下げ幅を縮小した。

英ポンドの下落を反映し、主要6通貨に対するドル指数<.DXY>は0.5%高の94.206まで上昇。ドルは対ユーロ<EUR=>でも1.173ドルに上昇した。

アナリストはドルの上昇はポンドの動きを反映したものと指摘。ドイツ銀行の世界外為戦略部門責任者、アラン・ラスキン氏は「英ポンドの影響が大きかった。ユーロ/ドルの動きと、ポンド下落を時間を追って見てみると、ほぼ同時に進行していたことが分かる」と述べた。

他の安全通貨も恩恵を受け、スイスフランも対ポンド<GBPCHF=>で上昇した。

米中は前週6日、相互に関税措置を発動させたが、この日の取引では貿易を巡る緊張の高まりはあまり大きく意識されなかった。

コモンウエルス・フォーリン・エクスチェンジの首席市場アナリスト、オマー・エシナー氏は、6日の措置は「特段驚くべきことではなかった。中国の対応は抑制されたもので、その結果、市場における全般的なリスク心理は改善した」と指摘。中国人民元<CNH=>はオフショア市場で1ドル=6.614元と0.5%を超えて上昇した。

ドル/円 NY終値 110.84/110.86

始値 110.43

高値 110.90

安値 110.41

ユーロ/ドル NY終値 1.1749/1.1753

始値 1.1773

高値 1.1790

安値 1.1732

 

(表はロイターデータに基づいています)

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