安全問題浮上のUSJ、9年連続値上げの通信簿 決算公告で読む、コムキャスト買収後の状況
さらに、2014年7月にオープンし「USJを一段上のステージに引き上げるきっかけになった」(同社)、ハリー・ポッターエリアも、安定的な人気を継続。同エリアでは、人気ライドアトラクション「ハリー・ポッター・アンド・ザ・フォービドゥン・ジャーニー」を今年の3月にリニューアルしている。
また、「おさるのジョージ」の新アトラクションもオープンするほか、6月末にはミニオン・パークにアトラクション「ミニオン・ハチャメチャ・アイス」が新登場する予定だ。
こうした積極投資の一方で、入場料の値上げも進めている。2018年2月からは大人の1日券を300円の値上げとなる7900円(税込み)に設定。2010年以降で9年連続となる値上げを断行しており、いまや同じテーマパーク業界の最大手である東京ディズニーランドを500円上回る値段となっている。
2017年度から入場者数は非公表に
毎年の値上げにもかかわらずUSJの入場者数は増加が続いており、前2017年3月期には1460万人と過去最高を更新。2014年に年間100万人を超えた訪日外国人の入場者数が、2017年には早くも200万人を突破するなど、国外からの集客も増えている。
会社側は2017年度(2018年3月期)の入場者数を公表していないものの、増加トレンドは継続しているとみられる。
2020年に予定される巨大複合エリア「スーパー・ニンテンドー・ワールド」のオープンに向け、総投資額600億円超をかけた建設工事も進めているUSJ。任天堂の人気ゲーム『マリオカート』をテーマにしたライドアトラクションなどが登場する予定だ。
USJは映画のテーマパークとして2001年に⼤阪で誕⽣。開業当初こそ⼊場者は年間1000万⼈を超えたが、その後10年にわたって客数が低迷。2007年に東証マザーズに上場したが、2009年に米ゴールドマン・サックス系ファンドを引き受け手にTOB(株式公開買い付け)で上場廃止となった。
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