円谷プロ「ウルトラマン」、完全勝訴の全内幕 米裁判所が1976年の版権譲渡書は偽物と判断
今回の判決によって、すべての問題が即座に解決するわけではないが、次に挙げるような円谷プロダクションの主張がすべて認められており、係争中の他裁判に大きな影響を与えると考えられる。
「76年書面」とは、ウルトラQからウルトラマンタロウまでの6作品(およびジャンボーグA)の映像を、日本を除くすべての国において、期限の定めなく独占的に利用許諾することを規定したとされる書類だ。
ソンポテ氏は、その後に制作された作品すべてに関しても権利を有していると主張していたが、その後、上記6作品のみに限定したものだと主張を変えて展開されたが、書面そのものに極めて不自然な点があると円谷プロダクションは主張してきた。それらは以下のようにまとめられる。
中国では別途、新たな係争が発生
ウルトラマン関連の訴訟は中国でも争われており、2004年にソンポテ氏が中国において「76年書面」を元に提訴。一審では円谷プロダクションが勝訴したものの、二審では逆転敗訴した。この判決も確定してしまっているが、実は中国では別途、新たな係争が発生していた。
ことの発端は2017年7月10日。7月10日は「ウルトラマン前夜祭ウルトラマン誕生祭」で初めてウルトラマンが登場したことから”ウルトラマンの日”とされているが、それから51年を経た記念日に中国で新作の発表会が開催された。このイベントで、中国企業の広州藍弧文化伝播有限公司が映像『鋼鐵飛龍之再見奧特曼』(さよならウルトラマンの意)の製作を発表した。
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