キッズユーチューバー、ゲーセンを動かす? イオンファンタジー、利益6割増の理由
「次は、モーリーファンタジーで遊ぶよ」「このウサちゃんが欲しい〜」
約1年前に、YouTubeで配信されたファミリー向け遊戯施設の「モーリーファンタジー&キッズーナ」の動画。登場するのは、小中学生に人気のキッズユーチューバー、「プリンセス姫スイートTV」のひめちゃんとおうくん、その家族だ。
直近決算は営業利益が約6割増と絶好調
再生回数は直近で1200万回超えを達成するなど人気を集めている。実はこの動画は、こうした遊戯施設を運営するイオンファンタジーとのタイアップ企画だ。
イオンファンタジーは名前のとおり、イオンの子会社。小中学生など若年層やその家族をメインターゲットに、ショッピングセンター内でクレーンゲームやメダルゲームなどをそろえたアミューズメント施設を459店運営している。バンダイナムコアミューズメントなど競合を抑え国内同業では売上高ではトップを誇る。
同社の業績が好調だ。4月11日に発表した2018年2月期決算は、売上高が721億円(前期比10.9%増)、営業利益が59.7億円(同58.3%増)と大幅な増収増益で着地。4期連続で増収増益となっており、今2019年2月期も営業利益は2ケタ増の66億円を見込む。
成長の原動力となっているのが、2017年初から力を入れているYouTubeを使った販促だ。「放送時間や期間が限定されてしまうテレビ広告と違い、長期間にわたってYouTube上でプロモーション動画を流すことができる。12歳以下の子どもやその家族、中高生に向けて、低コストで効果的なプロモーションができている」(井畑啓一広報IR室長)。
今ではモーリーファンタジーの関連動画は、年間再生回数が9000万回を超えるという。
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